テレビや雑誌などでよく取り上げられるこめ油ですが、どんな油なのかご存知でしょうか。
いわゆる植物油なのですが、植物から作られる植物油でも、原材料の違いでさまざまな特徴を持っています。
その中でもこめ油は特に健康と美容に良いとされています。
こめ油とは
まず読み方ですが、こめあぶら・こめゆと呼ばれます。ちなみに日本農林規格(JAS)では「こめ油」と表記します。
その名の通りお米から作られる植物油なのですが、玄米の表皮と胚芽から絞って作られます。しかし実は玄米100kgから取れるこめ油はわずか1kgだけなんです。
他の植物油に比べてビタミンEを多く含んでおり、オレイン酸の比率が高いです。
こめ油のメリット
こめ油の成分
こめ油は他の油に比べて様々な栄養素を含んでいるのですが、その中でも下記の成分が多いです。
ビタミンE
細胞の健康維持を助けるビタミンEが100g中25.5mg入っています。
これは大豆油(10.4mg/100g)の2.5倍、ごま油(0.4mg/100g)の約64倍です!
トコトリエノール(スーパービタミンE)
ビタミンEの数十倍の抗酸化作用を持つと言われるトコトリエノール。
これはオリーブ油が2mg/100g、コーン油が3mg/100gと比べて、こめ油は75mg/100gです。
植物ステロール
油の食物繊維である植物ステロール。コレステロールの低下に役立つ成分です。
ごま油474mg/100g、オリーブ油98mg/100gに比べて、こめ油はなんと1200mg/100g!飛び抜けて含有しています。
こめ油は美肌・美白・ダイエット効果を持つ
上記の通り、こめ油にはビタミンE(トコトリエノール)が豊富に含まれております。
このビタミンEですが、アンチエイジングに効果的なビタミンのうちの一つです。
特にトコトリエノールは通常のビタミンEの40~50倍の抗酸化力を持ち、その他にもシミやシワ、毛穴の改善などの美容効果を持ちます。
また、こめ油の持つ抗酸化力は、ストレスによって蓄積される活性酵素を除去する効果があります。
この活性酵素ですが、筋肉の反応を悪くし、同じ運動量でも消費できるエネルギーを少なくしてしまうんです。
つまり、この活性酵素を除去することによって、エネルギーを消費し易い身体になり、結果脂肪が燃えやすい身体になってゆき、ダイエット効果が期待できると言うことになります。
こめ油はオレイン酸の比率が高い
こめ油の主成分であるオレイン酸は体内のコレステロール値を下げてくれ、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
そうすると血液がサラサラになり、動脈硬化の予防に繋がります。
オレイン酸の効果としては他に下記も挙げられます。
- 生活習慣病を予防する
- ガンを抑制する
- 胃酸の分泌を調整して胃の健康を守る
- 美肌を作る
オレイン酸の比率が高いこめ油ですが、同時にリノール酸の保有率が低いです。
その為、熱に強く、加熱料理に向いています。
こめ油は酸化に強い
こめ油は抗酸化成分を多く含む酸化に強い油です。
酸化に強いというのはどういうことかと言うと、簡単に言うとこめ油で揚げた揚げ物は胃もたれしにくいのです。
酸化した油を摂取すると胃もたれしやすく、同時に細胞の老化や動脈硬化等の悪影響を及ぼすと言われています。
酸化しにくい油というのは、そういった悪影響を受けにくい油ということになります。
こめ油は油酔いになりにくい
揚げ物をした時に発生する臭いで食欲が減衰する「油酔い」の原因になる物質が発生しにくいのもこめ油の特徴です。
油を加熱した時に出る臭いなのですが、他の油に比べてマイルドで酔いにくいです。
実際にこめ油と大豆油やべに花油など比較しても、こめ油が一番油酔い物質の発生量は低いんです。
こめ油だと洗うのが楽
油は揚げ物をすると、酸化重合物が発生します。この酸化重合物が鍋にこびりついて、洗うのが大変になるんですね。
こめ油は他の油に比べてこの酸化重合物がほとんど発生しないため、鍋にこびりつきません。
なので、揚げ物をしたあとに鍋を洗うのがとっても楽になるんです。
こめ油で作ると揚げ物がおいしい
こめ油は他の油に比べて泡立ちしにくい油です。これがどういうことかというと、揚げ物をしている時に油が食材の水分などで泡立ってしまうと、その分揚げむらが出来たり、そのまま泡として食材に油がくっついてしまい、油っぽさが残ることになります。
こめ油だとそもそも泡立ちにくい油なので、揚げ物がカラッと揚がり美味しく仕上がります^^
作った揚げ物が腐りにくい
こめ油の場合、抗酸化成分が豊富な為、こめ油で揚げた揚げ物の油も傷みが少ないです。
これはこめ油が高温に強く、劣化しにくいので、その油で調理した食材も傷みにくくなります。
実際に油で調理した食材が腐敗臭を出すまでの時間を測ってみても、他の油に比べてこめ油が一番長いという結果が出ているんです。
コレステロール値を下げるにはこめ油を摂取する!
コレステロールってなんでしょう?
コレステロールは実は誰の身体にもありますが、人の身体に与える悪影響として大きなものとしては、血管にコレステロールが沈着してしまい、動脈硬化などを引き起こしてしまう事ですね。
その他にも様々な障害を身体に起こしてしまうのですが、実はコレステロールの沈着は歳を取ってからではなく、もっと若い内(20代)から始まっています。
血清コレステロール値が高くなる原因としては、一番が食生活です。長年の食生活の歪みから血清コレステロール値が異常に高くなってしまうんです。
健康な人のコレステロール値は150~250mg/dlくらいなんですが、高い人だと400mg/dlを超えてしまう人もいます。
高くなってしまったコレステロール値は、もちろん薬で下げることも出来るんですが、それよりは食生活の改善が必要と言われています。
そこで必要になる栄養素がリノール酸なんです。
リノール酸は血中コレステロール値を下げてくれる効果があります。
こめ油やべに花油のような植物油脂にはリノール酸が多く含まれており、少量でいいので毎日摂取する事で、コレステロール値が下がったという結果も出ています。
ただ、国立栄養研究所の発表によると、こめ油:べに花油=7:3で混ぜたものが、コレステロール値を下げるには一番効果が高かったという研究結果が出ています。
一日60gを1週間食べ続けただけで、コレステロール値が摂取前と比べて26%も低下したんです。
出典:国立栄養研究所
薬に頼るよりも、食生活で改善することが出来、その改善にこめ油が役立つということです。
こめ油のデメリット
これだけメリットの多いこめ油ですが、デメリットは何でしょうか。
値段が高い
こめ油は上でも書きましたが玄米100kgから取れるこめ油はわずか1kgだけです。
つまり、大量生産が難しく、その分値段が上がってしまうんですね。
実はこめ油は製造方法として2パターンあります。
圧搾法で作られたこめ油
圧搾法は物理的に原材料に圧力をかけて油を搾り取ります。
ただ搾り取るだけなので、油の生成過程において危険なことがありません。ですが、かなり少量の油しか抽出することが出来ません。
その為、圧搾法で抽出されたこめ油はかなり高価になります。
抽出法で作られたこめ油
抽出法はノルマルヘキサン(n-ヘキサン)という溶剤を使って油を抽出し、圧搾法よりも多くの油を抽出することが出来ます。
抽出の際に使用されたノルマルヘキサンは、油の精製過程で完全に無くなります。
ノルマルヘキサン自体は人体に有害であり、劇薬です。しかし、油には全く残らない為、国も油の抽出の際にノルマルヘキサンを利用することを認めています。
また、抽出の際に油が高温になるため、油の酸化のリスクがあります。
上記リスクはかなり極小と考えて頂いて大丈夫で、その分大量に抽出することが出来るので、圧搾法のこめ油よりも安価で提供されています。
実はこめ油のデメリットとしては価格くらいなんですw
とはいえ、ほかの油と比べて2倍も3倍もするわけではなく、どこのスーパーにも置いてないわけでもありません。
Amazonでも売られていますので、わりと簡単に購入することが出来ます。
油を変えるだけで健康になったり美肌になったりするので、ちょっと一考の価値があると思いますよ!
こめ油を購入できる食材宅配サービス
当サイトでは食材宅配サービスをまとめているのですが、こめ油を購入出来るところはないのか調べました!
すると、日用品を購入することが出来る食材宅配サービスであれば、大体購入することが出来ましたw
その中でもオススメはオイシックスです。
食材自体も美味しいと有名なオイシックスですが、油もこめ油にすることで夕食がもっとおいしく健康的になりますね^^
おトクなお試しセットもあるので、一度覗いてみて下さい^^
オイシックスの公式サイト(https://www.oisix.com/)